ルクセンブルクが宇宙資源開発へ

欧州の小国ルクセンブルクは3日、宇宙資源開発を同国の中核産業に育て上げる方針を発表した。同国は長年、低税率による外資誘致や銀行の秘密を楯にした租税回避地として繁栄を謳歌してきたが、国際的な圧力を背景にそうしたモデルを維持できなくなってきたことから、成長の新たな基軸を構築する考えだ。

地球に接近する軌道を持つ地球近傍天体(NEO)の探索と資源開発を後押しするために法令を整備。世界から企業を招致していく。米国では昨年11月、小惑星などで獲得した資源の所有を企業や市民に認める法案にオバマ大統領が署名しており、ルクセンブルクは追随した格好だ。欧州でこうした方針を打ち出したのは同国が初めて。

ルクセンブルクには同国が出資する通信衛星大手SESの本社がある。SESは今回の宇宙資源開発に向けた取り組みを支援する。

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