15年独機械輸出2.6%増、米国向けが中国抜き1位に

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が22日発表した独業界の2015年の機械輸出高は1,550億ユーロ強となり、前年比で2.6%増加した。欧州連合(EU)や米国向けが好調で、新興諸国向けの不振が相殺された格好。輸出高は物価変動を除いた実質ベースでも0.9%増加した。

米国向けは名目11.2%増の168億ユーロとなり、中国(5.9%減の160億ユーロ)を抜いて最大となった。ポーランドも14%増の57億ユーロと好調で、同国は輸出先ランキング8位に付けた。ロシア向けは26.8%減の47億ユーロとなり2年連続で大きく縮小。欧米による経済制裁前の13年は4位だったランキングが10位へと低下した。

EU向けは6.7%増の700億ユーロ弱へと拡大した。ポーランドのほか、イタリア、スペイン向けが2ケタ台の伸びを記録。ほとんどの加盟国で前年を上回った。輸出先3位のフランスは横ばいにとどまった。

ラテンアメリカ向けは6.2%減少した。ブラジルの景気不振などが響いた格好。そうしたなかでメキシコ向けは40.4%増と大幅に拡大。ブラジルを抜いて輸出先トップ20カ国入りを果たした。

石油輸出国機構(OPEC)向けも9.2%減と振るわなかった。石油価格の急落で同加盟国の経済状況が悪化しているためだ。ただ、サウジアラビアとアラブ首長国連邦向けはそれぞれ7.2%増と好調だった。

東南アジア向けは7.6%減少した。

15年の独機械輸入高は620億ユーロで、4.5%増加した。中国、米国製が2ケタ台の伸びを記録。スイス製もやや増加した。最大の輸入先国であるイタリアの製品はやや減少した。

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