製薬・化学大手の独バイエル(レバークーゼン)が2月25日発表した2015年12月期決算の営業利益(EBITDA、特別項目を除く)は前期比18.2%増の102億6,600万ユーロと大幅に拡大した。ユーロ安ドル高が追い風となったほか、最大の事業部門である製薬が好調で、全体が押し上げられた。純利益は20.0%増の41億1,000万ユーロ。売上高は463億2,400万ユーロで、12.1%拡大した。
製薬部門のEBITDA(同)は19.8%増の64億1,900万ユーロに拡大した。同社が最重視する特許薬の新製品5種類(「イグザレルト」「アイリーア」「スチバーガ」「ゾフィーゴ」「アデムパス」)の売上高は45%以上増えて計42億ユーロに達した。
昨秋に新規株式公開を(IPO)を果たした樹脂子会社コベストロのEBITDA(同)は39.8%増の16億5,900万ユーロと大幅に伸びた。農業化学部門は主要市場ブラジルの通貨安や農薬需要の減少が響いて同利益が2.4%増の24億1,600万ユーロにとどまった。為替の効果を除いたベースでは減益だった。
同社は16年12月期も増収増益を見込んでいる。