総合医療大手の独フレゼニウス(バート・ホンブルク)が2月24日発表した2015年12月期決算の営業利益(EBIT、特別要因を除く)は前期比25%増の39億5,800万ユーロへと拡大した。点滴子会社カービと病院子会社ヘリオスが好調だったほか、ユーロ安が追い風になった格好。為替の影響を除いた実質ベースでは13%の増益だった。
純利益(特別要因を除く)は31%増の14億2,300万ユーロだった。子会社フレゼニウス・メディカル・ケア(FMC)の人工透析液をめぐる米国の集団訴訟で引当金を計上したため、同利益が1,000万ユーロ圧迫されたものの、大幅な増益を確保した。為替の影響を除いた実質の増益幅は21%だった。
売上高は19%増の276億2,600万ユーロで、実質の増収率は9%だった。
16年12月期は実質ベースの売上高で6~8%増、同純利益(特別要因を除く)で8~12%増を見込む。ウルフ・シュナイダー社長は力強い新年のスタートを切ったと明言。「すべての事業分野で世界的に最高の成長チャンスがある」と語った。
同社は今回、19年12月期の業績目標も発表した。売上高で360億~400億ユーロ、純利益(同)で20億~22億5,000万ユーロを目指す。