ドイツ製紙事業者連盟(VDP)が2月23日発表した2015年の国内業界生産量は前年比0.3%増の2,260万トンとわずかながら増加した。包装用紙と衛生用紙がそれぞれ1.2%、1.5%増えて全体をけん引。印刷・情報用紙は0.6%減少し、これまでに引き続き落ち込んだ。また、特殊紙は壁紙原紙が11%減少した影響などで3.4%後退した。
印刷・情報用紙は新聞・雑誌の需要減を受けて生産量が減少傾向にあり、欧州全体では昨年4.4%落ち込んだ。ドイツは近代的な生産施設が多いことから、しわ寄せが比較的小さい。新聞用紙をみると、欧州全体の生産量が約7.4%減少したのに対しドイツは2.1%増加した。
独業界の15年売上高は前年比0.9%増の144億ユーロに拡大した。輸出が1.2%増加、国内売上も0.6%伸びた。