エーオン―純損失が2期連続で過去最大に―

エネルギー大手の独エーオン(デュッセルドルフ)が9日発表した2015年12月期決算の純損失は前期の31億6,000万ユーロから121%増の69億9,000万ユーロへと大きく拡大し、前期に引き続き過去最大を更新した。再生可能エネルギー電力の優遇政策に伴う電力卸価格の大幅下落のほか、火力発電事業の分社化に伴う巨額評価損の計上が響いた。売上高は3%増の1,162億1,800万ユーロ、営業利益(EBITDA、特別要因を除く)は10%減の75億5,700万ユーロだった。

12月末時点の有利子債務は277億1,400万ユーロで、1年前に比べて17%減少した。事業売却などが奏功した格好。

業績悪化にもかかわらず、経営陣は配当を50セントに据え置く意向を表明した。競合RWEは純損益の赤字転落を受けて普通株の配当見送り方針を打ち出している。

16年12月期はEBITDA(特別要因を除く)が60億~65億ユーロに減少すると予想している。

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