キオン―自動走行フォークリフトを市場投入―

物流・運搬機械大手の独キオン(ヴィースバーデン)が完全自動走行のフォークリフトを今夏に初めて市場投入する。レーザーで周囲を360度認識できるため、人やモノに衝突しないうえ、作業中の同僚を認識し必要に応じて追い抜いたり、歩調を合わせて進行したりする。アルゴリズムは自社で開発しており、リスケ社長は「わが社はソフトウエア企業に転身しつつある」と明言した。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

同社が17日発表した2015年12月期決算は売上高と利益、新規受注高ですべて過去最高を記録した。足元の西欧市場が好調だったことが大きく、売上高は前期比9.0%増の50億9,790万ユーロとなり初めて50億ユーロを突破した。営業利益(EBIT、買収および特別要因を除いた調整済みベース)は9.0%増の4億8,290万ユーロで、売上高営業利益率は横ばいの9.5%。純利益は24.0%増の2億2,110万ユーロに拡大した。新規受注高は9.3%増の52億1,560万ユーロだった。

16年12月期も西欧がけん引車となる見通しで、新規受注高で53億5,000万~55億ユーロ、売上高で52億~53億5,000万ユーロ、EBIT(調整済み)で5億1,000万~5億3,500万ユーロを見込む。売上高営業利益率は上昇するとしている。

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