化学大手の独メルク(ダルムシュタット)は15日、太陽光を利用して発電するとともに屋内の熱が外部に放出されるのを防ぐ窓の開発に向けた英国のプロジェクト(Power Generating & Energy Saving Windows)に参加すると発表した。採光を重視して窓を大きくすると屋内からの放熱量が増え建造物のエネルギー消費量が膨らむというジレンマを解消する製品の市場投入を目指す。
建材一体型太陽光発電設備(BIPV)の有力企業である英ポリソーラー、英プロセス・イノベーション・センター(CPI)と共同でプロジェクトを実施する。メルクの有機半導体材料「リシコン(Lisicon)」の構造を改良。設置コスト、透明性、寿命が既存の高品質窓と同等で、発電量も従来型の太陽光発電設備に引きを取らない発電・断熱窓の開発を目指す。