原発再稼働の暫定禁止を州が命令

独バーデン・ヴュルテンベルク州環境省は13日、フィリップスブルク第2原子力発電所の運転再開を当面、認めないと発表した。安全点検で不正を行っていたことが明らかになったため。フランツ・ウンターシュテラー州環境相は「法令に基づくドイツの原発の点検で(おそらく)意図的に不正が行われたのは私の知る限り今回が初めてだ」と述べたうえで、「きわめてゆゆしく受け入れがたいことだ」と批判した。同原発は現在、定期点検で稼働停止状態にある。

同原発では放射線測定装置の点検を行っていないにもかかわらず、文書には点検で異常がなかったと記入されていた。フィリップスブルク第2原発の運営会社であるEnBWによると、検査を行った外部企業の社員が12月に不正を行っていた。その事実を知ったEnBWは今月5日、州環境省に報告した。

環境省は現在、聞き取り調査を行っている。EnBWがこうした不正を今後、起きないようにすることを明確にできない限り、再稼働を認めない方針だ。

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