モルフォシス―難病sIBM治療薬の治験で成果出ず―

独バイオ企業モルフォシス(マルティンスリート)は21日、難病・封入体筋炎(sIBM)の治療薬として製薬大手ノバルティスと共同開発中の治療薬「ビマグルマブ( Bimagrumab)」の治験で期待した成果を上げることができなかったと発表した。同薬はsIBM治療薬として将来性が期待されていたことから、モルフォシスの株価はこの日、急落した。

sIBMは主に50歳以上で発症する慢性進行性の筋疾患で、治療法が確立していない。

両社は同疾患の治療薬としてビマグルマブの治験を実施。モルフォシスは開発の進捗に応じたマイルストーンのほか、上市後は売上高を5%を受け取ることになっていた。同薬はsIBM治療薬としてピーク時の年商が4億~8億9,000万ドルに達すると予想されていたこともあり、モルフォシスが受ける打撃は大きい。

sIBMは現在、加齢に伴う筋力低下であるサルコペニアと、股関節骨折の分野でも治験が行われている。ノバルティスはsIBM分野の治験結果を分析したうえで、ビマグルマブの今後の取り扱いを決定する。

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