アディダス―ゴルフ事業を部分売却―

スポーツ用品大手の独アディダス(ヘアツォーゲンアウラハ)は4日、ゴルフ事業の部分売却方針を明らかにした。同事業は業績不振で改善のめども立たないためで、買収に関心を示す投資家との交渉に入る。今後はゴルフ分野の経営資源を「アディダス・ゴルフ」ブランドのシャツとシューズに集約。ゴルフクラブ、ボール事業からは撤退する考えで、「テーラーメイド」「アダムス」「アシュワース」の3ブランドを売却する。

ゴルフ事業の売上高は昨年およそ9億ユーロで、アディダス全体の約5%を占めた。売り上げの減少傾向は止まらずピークの2012年に比べると3分の1以上縮小。赤字も続いている。テーラーメイドなどの売却によりゴルフ分野のおよそ60%の事業(売上ベース)から撤退することになる。シャツとシューズはサッカーなど他のスポーツ分野の製品とシナジー効果を見込めるため、手元に残す。

アジアのゴルフ用品メーカーや、投資会社が売却先候補と目されている。

ゴルフ事業不振の背景には最大市場である米国でゴルフ人口が減少していることがある。2010年代初頭に2,900万人を超えた同人口は現在およそ2,600万人に減っている。

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