金属業界でベア合意、本格ストは回避に

独西部ノルトライン・ヴェストファーレン地区の金属業界(電機、機械、自動車など)で13日、新しい労使協定が締結された。同協定は今後、他の地区でも採用される見通しで、懸念されていた金属労組IGメタルの無期限ストは回避されることになった。

賃金を再来月(7月)に2.8%、来年4月に2.0%の幅でそれぞれ引き上げる。合計の上げ幅は4.8%。労使はこのほか、来月(6月)に一時金150ユーロを支給することでも合意した。新協定の有効期間は4月1日から来年12月末までの21カ月。経営状態の悪い企業では一時金の支給と来年4月のベアを延期できる。

IGメタルはベア5%を要求して交渉を開始した。経営サイドの回答がこれを大幅に下回ったため、各地で警告ストを実施。交渉が決裂すれば無期限ストを行うとして圧力を高めていた。雇用者団体ゲザムトメタルのライナー・ドゥルガー会長によると、今回のベア合意により企業の人件費負担は年およそ100億ユーロ膨らむ。

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