医薬品大手の独グリューネンタール(アーヘン)はこのほど、新興企業アドヘシス・メディカル(Adhesys Medical)と提携合意したと発表した。アドヘシスが開発中の縫合用特殊絆創膏を共同開発に切り替える。欧州とラテンアメリカでの独占販売権も取得した。取引金額は明らかにしていない。
アドヘシスは2013年の設立で、グリューネンタールと同じアーヘンに本社を置く。以前はメディカル・アドヒーシブ・レボリューション(MAR)の社名を採用していた。従業員数は10人強。
手術後の縫合ではこれまで、糸ないしホチキス(スキンステープラー)が用いられてきた。アドヘシスが開発中の絆創膏は糸やホチキスを使うことなく縫合できるうえ、生分解性樹脂を用いているためはがす必要がない。米国市場への投入も目指しており、昨年は現地に子会社を設立した。
グリューネンタールは病院向け製品事業を強化している。アドヘシスは同戦略に合致することから今回の提携に踏み切った。