ドイツ連邦統計局が5月30日発表した4月の輸入物価指数は前年同月比6.6%減となり、2009年10月以来の大幅下落を記録した。エネルギーが30.8%減となり足を強く引っ張った格好。エネルギーを除いた物価変動率はマイナス3.2%だった。
原油が36.0%、石油製品が33.1%の幅で下落。石炭(24.6%減)、天然ガス(22.4%減)、電力(24.6%減)も20%台の大幅低下となった。
鉱石では非鉄金属鉱石が20.5%減と大きく落ち込んだ。鉄鉱石は0.9%減と小幅な下落にとどまった。
銑鉄・鉄鋼・鉄合金は11.7%減。非鉄金属は15.9%減で、粗ニッケル(32.6%減)、アルミニウム・アルミ合金(26.3%減)、銅板・粗銅(21.7%減)は特に大きく落ち込んだ。
食料品ではコーヒー生豆(14.7%減)、牛乳・乳製品(10.9%減)、穀物(8.6%減)、豚肉(8.3%減)、牛肉(4.4%減)の減少率が大きかった。
4月の輸入物価指数は前月比では0.1%減少し、2カ月ぶりに落ち込んだ。エネルギーは1.7%上昇しており、エネルギーを除いたベースでは下落幅が0.2%に膨らむ。主な押し下げ要因は銅板・粗銅(3.7%減)、天然ガス(3.6%減)、電力(3.4%減)、コーヒー生豆(2.3%減)など。原油と石油製品はそれぞれ5.7%、3.3%上昇し、鉄鉱石は上げ幅が10.2%に上った。銑鉄・鉄鋼・鉄合金も2.7%高くなった。
4月の輸出物価指数は前年同月比2.0%で低下し、09年10月以来の大幅下落となった。前月比も0.1%下がった。