スイスの製薬大手ノバルティスが保有する競合ロシュ株の売却を視野に入れている。ジョー・ジメネス最高経営責任者(CEO)が5月25日の投資家説明会で明らかにしたもので、時機をみて放出を検討し、場合によっては決定する考えを明らかにした。
ノバルティスは2001年、ロシュの議決権付き株式20%をBZバンクから48億スイスフランで取得した。両社の合併を狙った措置で、03年には同保有比率を32.7%へと引き上げた。だが同50.1%を保有するロシュの創業者一族が合併を拒否したため、ノバルティスの計画は棚上げとなっていた。