ドイツ連邦統計局が28日発表した5月の輸入物価指数は前年同月比5.5%減となり、下落幅は前月の同6.6%から1.1ポイント縮小した。エネルギーの下落率が前月の30.8%から26.5%に鈍化したことが大きい。エネルギーを除いた輸入物価の変動率はマイナス2.7%だった。
エネルギーでは石油製品が29.8%、原油が28.6%の幅で低下。石炭(-22.0%)と天然ガス(-21.9%)も20%台の大幅下落となった。電力は下げ幅が4.9%だった。
鉱石では非鉄金属鉱石が21.7%減と大きく落ち込んだ。鉄鉱石は1.2%減で、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は9.0%減。非鉄金属は15.3%の低下で、粗ニッケルは32.3%、アルミニウム・アルミ合金は25.5%、銅板・粗銅は24.4%の幅で下落した。
食品関係では牛乳・乳製品とコーヒー生豆がそれぞれ10.1%低下。牛肉と穀物も各5.9%、5.2%落ち込んだ。豚肉は1.0%上昇した。
輸入物価指数は前月比では0.9%増と大きく拡大した。エネルギーが7.0%上昇。エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.2%だった。豚肉は8.7%上昇し、銑鉄・鉄鋼・鉄合金も2.9%高くなった。
5月の輸出物価指数は前年同月比1.6%減となり、5カ月連続で1年前の水準を下回った。前月比は0.2%増だった。