シーメンス―スタートアップ支援の子会社設立へ―

電機大手の独シーメンスは28日、スタートアップ企業の支援業務を統括する新会社ネクスト47を10月に立ち上げると発表した。革新的な技術やアイデアの実現支援を効率化。そうした成果を自社製品に速やかに反映させ競争力を強化する意向だ。5年間で総額10億ユーロの資金を提供していく。

シーメンスの本社所在地ミュンヘンと米バークレー、上海、イスラエルのテルアビブに新会社の事業拠点を開設。これら4拠点から全世界のスタートアップ企業を支援していく。

支援の対象とするのはシーメンスがコア分野とする電化、オートメーション、デジタル化に関連する画期的な技術で、人工知能、自律機械、分散型電力、ネットワーク・モビリティを具体的な分野として挙げている。

ネクスト47という社名はシーメンスが1847年に設立されたことを踏まえたものだ。ケーザー社長は「シーメンスも1847年当時はスタートアップ企業だった。ネクスト47の設立により我々は創業者の理想を追求し、シーメンスの更なる発展のためのイノベーション基盤を作り出す」と狙いを語った。

同社は1990年代末にスタートアップ支援を開始した。これまでに総額8億ユーロ強を計180社に出資した。毎年1,000以上のスタートアップ企業と接触。そのうちの約20社と提携が実現している。

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