化学大手の独BASFは6月29日、有機ELの特許ポートフォリオを同分野に有力企業である米ユニバーサル・ディスプレイに売却したと発表した。BASFは事業選別の一環で有機ELの研究開発業務を昨年末で中止。特許ポートフォリオを売りに出していた。
ユニバーサル・ディスプレイに売却したのは86のパテントファミリーからなる計500以上の特許および出願中の特許。ディスプレーと照明の省エネにつながる技術という。特許の残存期間は平均10年。約8,700万ユーロで譲渡した。
BASFは1日、ポリオレフィン触媒事業を特殊化学大手のW.R.グレースに売却したことも明らかにした。譲渡対象には技術、特許、ブランドおよび米テキサス州パサデナとスペインのサラゴサにある工場が含まれる。従業員およそ170人は移籍した。取引金額は明らかにしていない。