電機大手のシーメンスは4日、同社製モーターを搭載した電気飛行機の初公開飛行をルール工業地帯のシュヴァルツェ・ハイデ空港で実施した。シーメンスは同モーターをベースに提携先の航空機大手エアバスと共同でハイブリッド航空機を開発する計画だ。
今回の公開飛行に用いたモーターは重量が50キログラム。出力は約260キロワット(kW)で、同クラスのモーターの5倍に上る。250kW級のモーターを用いた電気飛行機のフライトは世界初という。
シーメンスは同モーターを、エクストラ・エアクラフト、MTプロペラ、ピピストレルの3社と共同制作した航空機「エクストラ330LE」に搭載し、公開飛行を行った。同航空機の重量は約1,000キログラム。
シーメンスは4月、航空機用のハイブリッド、電気駆動システムの開発でエアバスと提携した。今回用いたモーターをもとに両社はハイブリッド航空機の開発を進め、2030年までに定員100人以下、航続距離1,000キロメートルの機材を実現する計画だ。