ドイツ連邦統計局が20日発表した6月の生産者物価指数(2010年=100)は前年同月比で2.2%低下したものの、下げ幅は昨年9月以来の低水準となった。同物価の最大の押し下げ要因であるエネルギーのマイナス幅が前月の8.0%から6.5%に縮小したことが大きい。エネルギーを除いたコアベースでは同物価の低下率が0.7%だった。生産者物価指数は2月と3月の各101.2を底に3カ月連続で上昇しており、6月は102.1へと達した。
石油製品の価格は前年同月を12.6%下回った。重油が29.4%、灯油が20.7%の幅でそれぞれ下落。ガソリン(-10.2%)と軽油(-10.1%)も2ケタ減となった。天然ガスは11.7%減で、産業向けは16.2%低下した。また電力は2.4%下がった。特別契約顧客向けは0.6%上昇している。
中間財は2.0%低下。金属は6.3%減で、圧延鋼は6.1%下がった。鉄筋は11.4%上昇している。非鉄金属は8.8%減、化学基礎原料は5.4%減だった。
非耐久消費財は0.2%落ち込んだ。食料品は1.0%減。バターなど牛乳を原料とする油脂が15.7%減と大幅に低下し、牛乳も9.8%下がった。フルーツ・野菜ジュースと砂糖はそれぞれ4.6%上昇した。
耐久消費財はプラス1.3%、投資財はプラス0.6%だった。
生産者物価は前月比では0.4%高くなった。エネルギーが1.3%上昇。エネルギーを除いたベースでは上げ幅が0.2%だった。中間財はプラス0.3%で、投資財と耐久消費財、非耐久消費財はそれぞれ0.1%の幅で上昇した。