ドイツ連邦陸運局(KBA)が2日発表した7月の乗用車新車登録台数は27万8,866台となり、前年同月比で3.9%減少した。比較対象の2015年7月に比べ営業日数が2日少なかったことが響いた。1~7月の累計は前年同期比5.4%増の201万2,705台へと拡大した。
7月の新車登録台数を動力源別でみると、ガソリン車は0.8%減少したものの、シェアは前年同月の49.5%から51.1%へと拡大。ディーゼル車は登録台数が7.3%減と大きく落ち込み、シェアも48.9%から46.9%へと低下した。ハイブリッド車の新車登録台数は26.8%増の3,625台と大きく伸びた。プラグインハイブリッド車はそのうち1,016台で、伸び率は7.6%だった。電気駆動車は18.4%減の785台と振るわなかった。電気駆動車とプラグインハイブリッド車に対しては購入助成金が支給されるようになったが、これまでのところ需要拡大の効果が出ていないもようだ。
走行1キロメートル当たりの二酸化炭素(CO2)排出量は127.9グラムで、前年同月を1.2%下回った。
新車登録が増加した部門はユーティリティ(28.1%増)、SUV(18.1%増)、キャンピングカー(7.6%増)、オフロード車(4.0%増)、小型車(0.9%増)の5つで、残りはすべて減少した。大型車では減少幅が34.2%に達した。
伸び率が最も大きかったブランドはレクサスで、前年同月比83.0%増の172台に拡大した。これにジャガー(35.9%増の723台)、アルファロメオ(29.7%増の415台)、スズキ(28.2%増の2,938台)が続く。
ドイツ車ではミニ(14.0%増の4,058台)、フォード(12.2%増の2万1,338台)、アウディ(1.1%増の2万6,386台)が増加。それ以外はすべて減少した。各ブランドの実績はBMWが3.2%減の1万9,966台、メルセデスが5.6%減の2万5,442台、オペルが9.0%減の1万8,940台、VWが12.6%減の5万6,958台、スマートが15.8%減の2,527台、ポルシェが18.4%減の2,610台。
レクサスとスズキ以外の日本車ではトヨタが11.8%増の5,851台と好調だった。それ以外のブランドは日産が2.0%減の5,978台、マツダが3.4%減の4,935台、スバルが4.0%減の413台、ホンダが8.7%減の1,361台、三菱が17.0%減の2,471台だった。
日本車以外の主な国外ブランドではフィアット(12.9%増の7,631台)、ダチア(10.5%増の4,784台)、ジープ(8.8%増の1,444台)、ルノー(8.5%増の1万73台)、起亜(4.4%増の5,274台)、ランドローバー(1.9%増の1,592台)が増加。現代(0.5%減の9,209台)、シトロエン(1.9%減の4,342台)、シュコダ(11.2%減の1万3,879台)、プジョー(11.3%減の4,592台)、双竜(11.7%減の303台)、ボルボ(12.0%減の2,938台)、セアト(15.7%減の7,381台)、テスラ(32.6%減の89台)、DS(46.7%減の284台)は減少した。
一方、独自動車工業会(VDA)が同日発表した7月の国内乗用車生産台数は41万900台で、前年同月を23%下回った。工場の夏季休業が昨年の8月から今年は7月に多く集中したことが影響。同輸出台数も18%減の33万3,700台へと落ち込んだ。1~7月の累計は生産台数が前年同期比横ばいの343万9,300台、輸出台数が1%減の261万9,200台だった。