イラン銀がミュンヘンに支店開設

イランの銀行が独バイエルン州の州都ミュンヘンに支店を開設する。ドイツ企業がイラン企業と取引を行えるようにすることが狙い。同州のイルゼ・アイグナー経済相のイラン訪問に合わせてイラン中央銀行が4日、明らかにした。

ミュンヘンに支店を開設するのは中東銀行、パルシアン銀行、シナ銀行の3行で、中東銀行は年内開設を予定している。

背景にはドイツ企業がイラン企業と取引を行おうとしても、米国の制裁を恐れて送金を引き受ける銀行がないという事情がある。イランに対する欧米の経済制裁は核合意履行を受けて1月に大部分が解除された。だが、米国はイランのミサイル計画と人権問題を理由に一部の制裁を解除していない。欧州の銀行はこれらの制裁に抵触することを恐れて、イラン事業を現在も凍結していることから、欧州企業は同国企業と取引できない状況が続いている。

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