生産者物価の下落幅、8月は1.6%に縮小

ドイツ連邦統計局が20日発表した8月の生産者物価指数は前年同月比1.6%減となりこれまでに引き続き低下したものの、下げ幅は前月の2.0%から0.4ポイント縮小。直近のピークである3月と4月(ともに3.1%)に比べると1.5ポイント縮まった。同物価の最大の押し下げ要因であるエネルギーのマイナス幅が前月の6.2%から5.5%に縮小したことが大きい。エネルギーを除いたコアベースでは同物価の低下率が0.3%だった。

エネルギーでは天然ガスの下落幅が10.8%となり、石油製品を抜いて最大となった。産業向けが14.9%減と特に大きく低下。一般世帯向けは3.0%減だった。

石油製品は8.9%減で、低下幅が1ケタ台まで縮小した。主な製品の下落率は暖房用灯油が11.7%、ガソリンが10.1%、軽油が6.2%、重油が2.1%。電力は1.9%低下した。

中間財は1.6%低下した。金属は3.4%減で、圧延鋼は5.7%下がった。非鉄金属は1.2%減だった。アルミニウムは12.0%減。貴金属は20.8%増と大幅に上昇した。

非耐久消費財は0.7%上昇した。食料品は0.8%増で、バターと豚肉は上げ幅がそれぞれ15.8%、11.5%に達した。砂糖も5.4%高くなっている。牛乳は8.3%下がり、牛肉も4.1%下落した。

耐久消費財はプラス1.2%、投資財はプラス0.6%だった。

生産者物価指数は前月比では0.1%減となり、6カ月ぶりに落ち込んだ。エネルギーと中間財がそれぞれ0.4%、0.1%下落し、足を引っ張った格好。非耐久消費財と耐久消費財、投資財は0.1%上昇した。

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