ドイツ銀行(フランクフルト)が英生命保険子会社アビー・ライフ・アシュアランスを英生保事業者フェニックス・グループ・ホールディングスに売却する方向で交渉している。ロイター通信が報じ、フェニックスが16日追認したもので、交渉は進展した段階にあるという。取引金額は8億ポンド(約10億ユーロ)となるもよう。ドイツ銀は報道内容へのコメントを控えている。
ロイター通信によると、ドイツ銀は昨年10月、アビー・ライフ売却の検討を開始。売却先候補にはスイス再保険と英リーガル・アンド・ゼネラル(L&G)も含まれていた。
アビー・ライフは2000年以降、新規事業を行っていない。同社に対しては長期契約の顧客をどのように取り扱うのかについて英金融行動監督機構(FCA)が調査を進めており、制裁金ないし顧客への補償金支払いを命じる可能性がある。
ドイツ銀はアビー・ライフを世界金融危機が勃発する直前の07年夏に英銀ロイズから9億7,700万ポンド(約15億ユーロ)で買収した。