ヒア―交通情報サービスを来年上半期に開始―

独高級車大手ダイムラー、BMW、アウディの合弁会社であるデジタル地図サービスの蘭ヒアは26日、道路交通情報サービスを来年上半期に開始すると発表した。出資3社の車両からセンサー経由でヒアのプラットフォームに送信された渋滞、事故、路面凍結などの情報を提供する。

まずは欧州でサービスを開始し、その後、北米にも拡大する。データを提供する車両はサービス開始時で数十万台。コネクテッド機能を持つ車両が増えていることから、100万台の突破は時間の問題という。

車両から送信されるデータには3社以外の自動車メーカーやサービス事業者もアクセスできる。また、3社以外の企業がヒアのプラットフォームに情報を提供することもできる。ヒアは同サービスをオープンとすることで利用者を増やし、交通情報サービス市場で主導権を握りたい考えだ。

ダイムラーとBMW、アウディは昨年12月、ヒアを通信機器大手のノキアから28億ユーロで買収した。自動運転車の実用化や車両の情報端末化(コネクテッドカー)に伴う次世代サービスに欠かせないデジタル地図の技術を確保し、ビッグデータの分野で圧倒的な強みを持つ米IT大手に主導権を奪われないようにする狙いがある。

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