航空大手の独ルフトハンザ(フランクフルト)は9月28日の監査役会でベルギー同業のブリュッセル航空を完全買収することを決定した。来年初頭に買収手続きを完了する。
ルフトハンザは2008年、ブリュッセル航空株45%を6,500万ユーロで取得した。残り55%についても最大2億5,000万ユーロで譲り受けるオプション権を11年以降、保有していた。当初は同権利を行使するかどうかを4月に決定する予定だったが、ブリュッセル航空が3月22日に起きたブリュッセル空港テロ事件の後処理に追われゆとりがなかったことから、延期していた。
ルフトハンザはブリュッセル航空を完全傘下に収めると◇欧州連合(EU)欧州委員会の所在地であるブリュッセルを行き来する役人やロビーストを顧客として取り込める◇これまで手薄だったアフリカ向けフライト事業を強化できる――といったメリットを見込める。