メルク―新製品売上で40億ユーロを目標に―

製薬・化学大手の独メルク(ダルムシュタット)は13日、今後市場に投入する新製品の売上高で2022年までに計40億ユーロを確保するとの目標を発表した。製薬部門で20億ユーロ、試薬などのライフサイエンスと液晶などのパフォーマンスマテリアルズの2部門でそれぞれ10億ユーロを予定している。

医薬品部門では新製品ないし新効能医薬品の販売承認を17年から毎年1件、獲得する。

パフォーマンスマテリアルズ部門では「SA-VA」という次世代液晶を来年、大型テレビ向けに市場投入する。液晶の投入分野をディスプレー以外に拡大することも計画しており、18年には液晶窓を市場投入できる見通し。液晶をデータ処理量が極めて多いスマートアンテナとして自動車向けに投入する計画もある。

同社は5億ユーロ以上の大型買収を当面、見合わせることも明らかにした。米試薬大手シグマ・アルドリッチを買収するなどしたことで、財務の健全度を示す指標であるEBITDA有利子負債倍率が2を超えているためだ。18年には同倍率が2を下回る見通しで、大型買収を再開できるようになるとしている。

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