自動車大手の独フォルクスワーゲン(ヴォルフスブルク)が11日発表した10月のグループ新車販売台数は87万300台となり、前年同月比で4.7%増加した。同社最大の市場となった中国が16.6%増の36万3,900台と大幅に伸びて全体をけん引。北米と南米は振るわず、欧州も小幅な伸びにとどまった。販売総数に占める中国の割合は42%に達した。
北米販売は8万500台で、前年同月を4.8%下回った。主力の米国が9.5%減の4万7,400台と大きく落ち込んだことが響いた。南米は32.8%減の2万9,600台へと後退した。
足元の西欧は0.2%増の28万600台、東欧は4.2%増の5万7,300台だった。欧州全体の販売台数は33万8,000台で、中国を7.1%下回っている。中国を含むアジア・太平洋は15.9%増の39万300台だった。
主要ブランドでは商用車のMAN(10.2%減の8,700台)とスカニア(8.5%減の7,300台)を除いてすべて増加した。VWブランド商用車が14.3%増の4万200台となり全体をけん引。これに乗用車のシュコダ(10.6%増の9万7,900台)、ポルシェ(5.6%増の1万9,700台)、セアト(5.4%増の3万2,700台)、VWブランド乗用車(4.4%増の51万1,500台)、アウディ(1.2%増の15万1,000台)が続いた。
1~10月のグループ販売台数は847万9,600台で、前年同期を2.6%上回った。中国が11.3%増の321万7,800台と大きく拡大。販売総数に占める同国の割合は38%に上った。アジア・太平洋の販売台数は8.9%増、西欧は2.7%増、東欧は6.5%増だった。北米と南米はそれぞれ1.4%減、27.7%減だった。
主要ブランドではMANが1.6%減となった以外、すべて増加した。VWブランド商用車が9.6%増と特に好調で、VWブランド乗用車も1.0%伸びた。