スイス製薬大手のノバルティスが眼科部門アルコンの放出を視野に入れ始めた。イェルク・ラインハルト社長が現地紙に明らかにしたもので、売却を含むあらゆる選択肢を検討する意向だ。
ノバルティスは2008年から15年にかけて、食品大手のネスレからアルコンを段階的に買収した。買収には総額510億ドルを投じた。
アルコンは近年、業績が悪化しており、ノバルティスは1月、眼科薬事業を特許薬と後発医薬品部門にそれぞれ移管し、アルコンの経営資源を眼内レンズとコンタクトレンズに集約する意向を表明した。市場では数カ月前から転売観測が出ていた。