ドイツ連邦銀行が1月27日発表した偽造通貨統計によると、昨年1年間に国内の小売店や銀行で見つかった偽ユーロ紙幣の枚数は前年比14%減の8万2,150枚となり、3年ぶりに減少した。新たな偽造防止技術を投入した新20ユーロ札の導入が奏功した格好で、偽20ユーロ札の発見枚数はほぼ半減した。
ドイツで見つかった偽造紙幣の総額は420万ユーロで、前年の440万ユーロから減少した。
偽造紙幣に占める割合が最も多かったのは50ユーロ札で、61%に上った(前年49%)。これに20ユーロ札が25%で続く。他の紙幣の割合は低く、100ユーロ札は7%、10ユーロ札は4%、その他(5ユーロ札、200ユーロ札、500ユーロ札)はそれぞれ1%にとどまった。
欧州中央銀行(ECB)は偽造対策で現在、新しい紙幣の導入を進めており、これまでに5ユーロ紙幣(導入13年5月)、10ユーロ紙幣(14年9月)、20ユーロ紙幣(15年11月)を切り替えた。50ユーロ紙幣も今年4月4日から切り替えていく予定だ。