電機業界受注、昨年は1%減少

独電気電子工業会(ZVEI)が8日発表した独業界の2016年の新規受注高は前年比で1.0%減少した。比較対象の15年は大型受注が多く水準が押し上げられており、その反動があったという。地域別ではユーロ圏外が2.2%減少。国内も1.0%落ち込んだ。ユーロ圏(ドイツを除く)は1.0%増加した。

16年12月の新規受注高は前年同月を2.7%上回った。ユーロ圏が20.3%増と大幅に伸びたことが大きい。ユーロ圏外は2.6%増で、国内は4.2%落ち込んだ。

16年の業界生産高(物価調整値)は前年を1.0%上回った。今年も1.5%増加するとみている。16年12月は前年同月比で3.5%減少した。

16年の業界売上高(名目)は前年比0.2%増の1,786億ユーロとわずかに拡大した。ユーロ圏が2.9%減の333億ユーロに後退したものの、ユーロ圏外が1.9%増の583億ユーロに拡大。国内も0.3%増えて870億ユーロとなった。

16年12月の業界売上高は前年同月比1.8%減の160億ユーロだった。ユーロ圏が15.8%減の28億ユーロと大幅に下落。国内も0.5%減の77億ユーロに落ち込んだ。ユーロ圏外は55億ユーロで、5.3%増加した。

今年1月の業界景況感は前月に比べてやや改善した。保護主義を明確に打ち出す米国のトランプ新大統領の就任やメイ英首相のハードブレグジット(EUからの強硬離脱)方針表明などマイナス材料があったにもかかわらず、今後の見通しを示す期待指数が大きく改善。現状判断の悪化が相殺された。

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