双日は20日、独化学品商社ソルバディス・ホールディング(solvadis holding)の発行済み株式を独投資ファンド、オーランド・マネージメントなどから譲り受け完全子会社化すると発表した。欧州に化学品の新たな販売拠点を獲得し、化学品事業を強化する狙い。買収金額は明らかにしていない。
ソルバディスはフランクフルトに本社を置く企業で、ドイツを中心とする欧州に販売拠点・物流基地を保持している。メタノールや硫酸、硫黄を取り扱っており、化学工業が盛んなライン川周辺にケミカルタンクなどの物流施設を持つ。従業員数は140人。
双日はこれまで、アジア地域でメタノールを年100万トン生産・販売してきた。今回の買収によりメタノールの取扱量を2倍の200万トンまで拡大し、業界内でグローバルプレイヤーとしての地位を確立する。また、双日がアジア・米州で強みを持つ機能化学品を、ソルバディスが持つ強固な販売基盤を通じて拡販し、シナジー効果をグローバル規模で引き出していく。今後3年で欧州における化学品取扱高を1,200億円規模に拡大する目標だ。