ザルトリウス―米社買収で生体分析製品事業強化へ―

ラボ・医薬品製造用製品の有力メーカーである独ザルトリウス(ゲッティンゲン)は3日、医薬品研究開発用の細胞分析システムを製造する米エッセン・バイオサイエンスを投資会社SFWキャピタル・パートナーズから買収することで合意したと発表した。現金3億2,000万ドルで譲り受け、生体分析製品事業を強化する。独禁審査を経て買収手続きが3月末までに完了すると見込んでいる。

エッセン・バイオサイエンスはカメラを用いた細胞分析システムを製造している。同システムは細胞の生物学的なプロセスをリアルタイムでビジュアル化するとともに、全自動で分析を実行。これにより正常な細胞と異常な細胞のメカニズムの把握が可能になることから、新薬開発の大幅なスピードアップが期待できる。

同社はミシガン州アナーバーに本社を置き、英国と日本で販売会社を展開している。従業員数は約150人。今年は売上高で約6,000万ドル、売上高営業利益率(EBITDAベース)で2ケタ台を見込む。

ザルトリウスは昨年、細胞ベースのスクリーニング装置を開発・製造する米インテリサイトを買収し、生体分析製品事業に参入した。エッセン・バイオサイエンスの製品はインテリサイトの製品と補完性が高いという。

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