自動車部品大手の独コンチネンタル(ハノーバー)は4月25日、電気自動車(EV)・ハイブリッド車(HV)向けパワートレインの開発強化方針を明らかにした。EVとHVの今後の普及拡大をにらんだ措置で、2021年までの同開発予算を3億ユーロ拡大する。エンジン車用パワートレインについては引き続き新技術の開発を進めるものの、市場動向を踏まえて長期的には投資額を段階的に引き下げていく考えだ。
コンチネンタルのEV・HV用パワートレインの売上高は現在1億3,000万ユーロにとどまる。同社はこれが2020~21年に最大で10億ユーロに拡大すると予想。25年にはさらに20億ユーロを上乗せする計画で、その実現に向けて開発予算の拡大を決めた。
同社の予測によると、EVとHVの市場シェアは25年にそれぞれ約10%、約30%に達する。一方、エンジン車の販売台数は25年まで拡大し、それ以降は徐々に減少していく。コンチネンタルはこの前提に基づいて当面はエンジン車用パワートレインの新技術開発を継続する。排ガス規制の強化を背景に省エネ技術のニーズは衰えないとみられるためだ。
競合ボッシュは2月に同様の戦略を打ち出した。最終的にEV、HVなどの電気駆動車が主流になると予想しているものの、その時期がいつであるのかが分からないことから、エンジン車、EV、HV向けのパワートレインを一手に提供。顧客ニーズにきめ細かく対応できるようにして、市場がどう変化しても大きな影響を受けないようにする。