欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2017/6/14

企業情報

ブッシュ―同業ファイファーに再度のTOB、出資比率30%超に―

この記事の要約

真空ポンプ製造の独ブッシュ(マウルブルク)は8日、独同業ファイファー・バキューム・テクノロジーズに対する株式公開買い付け(TOB)で同株0.17%を確保したことを明らかにした。出資比率は従来の29.98%から30.15% […]

真空ポンプ製造の独ブッシュ(マウルブルク)は8日、独同業ファイファー・バキューム・テクノロジーズに対する株式公開買い付け(TOB)で同株0.17%を確保したことを明らかにした。出資比率は従来の29.98%から30.15%へと上昇することになる。30%以上に達すると有価証券法の規定で株式を自由に買い増すことができるため、ブッシュは今後、ファイファーへの出資比率を適宜、引き上げて実質的に傘下に収める考えだ。

ブッシュは1月下旬、ファイファー株を1株当たり現金96.20ユーロで買い取る計画を明らかにした。これは過去3カ月間の加重平均株価を約12%上回る水準だったが、ファイファーは今後の成長見通しが過小評価されているとして、株主にTOBに応じないよう呼びかけた。

ブッシュはこれを受けて3月、同TOBを中止したものの、その後買い取り価格を110ユーロに引き上げて新たなTOBを実施した。ファイファーの株価は現在128ユーロで、同TOB価格を大幅に上回っていることから、ほとんどの株主はTOBに応じなかったものの、ブッシュは株式取得で重要な節目となる30%のラインを超えた。