ドイツ連邦統計局が23日発表した第1四半期(1~3月)の実質賃金指数は前年同期比の上昇率が0.6%となり、2013年第4四半期以来の低い伸びを記録した。上昇率の低下は4四半期連続。直近のピークである16年第1四半期には2.7%に達していた。
今年第1四半期は名目賃金の上昇率が2.6%となり前期の同2.3%から拡大したものの、インフレ率が1.1%から1.9%へと大きく上昇したことから、実質賃金の上げ幅が押し下げられた。
名目賃金の伸び率が最も大きかった職能グループは管理職で、前年同期を3.7%上回った。特別手当の受給額が大きかったことが反映された格好。
法定最低賃金は年初に従来の1時間8.5ユーロから8.84ユーロへと引き上げられたものの、名目賃金の上昇率を押し上げる効果はなかった。このため最低賃金の受給者が多い女性と非熟練労働者の上げ幅は2.6%にとどまった。