ITを活用した金融サービスであるフィンテックを、ドイツのインターネットユーザーの35%が利用していることが、コンサルティング大手アーンスト・アンド・ヤング(EY)の国際調査で分かった。手軽さや便利さが追い風となっており、利用率は1年前の12%から3倍に急上昇した。特に若年層と高所得層で利用が多い。
EYは過去6か月間にネットベースの金融サービス商品を2種類以上、利用した消費者をフィンテック利用者と定義している。このため取引先銀行のオンラインバンキングサービスを利用しただけではフィンテック利用者に該当しない。
利用が最も多いサービスは送金で、フィンテック利用者の56%が該当した。保険サービスの利用者も31%と少なくない。
フィンテックを利用する理由としては「口座を簡単に開設できるため」が28%に上った。「24時間サービスを受けることができるため」も19%が回答した。
フィンテックの利用率が最も高い国は中国で、69%に上った。これにインド(52%)、英国(42%)、ブラジル(40%)が続いており、新興国で人気が高いことが分かる。調査対象20カ国の平均は33%。日本は14%にとどまった。