BASF―余剰再生エネとCO2でメタノール生産、開発協業へ―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は24日、再生可能エネルギーで生産される余剰電力と発電所や工場が排出する二酸化炭素(CO2)を用いてメタノールを合成するための、新しい生産技術をエンジニアリング事業者の独BSEエンジニアリングと共同開発することで合意したと発表した。再生エネの無駄をなくすとともに、地球温暖化防止に寄与することが狙い。経済的に採算の取れる生産技術の開発を目指す。

風力や太陽光発電は発電量が天候に大きく左右され、風力や強かったり日照量が多いときは需要を上回る電力が作り出されている。また、鉄鋼工場や火力発電所では温暖化効果の高いCO2が大量に排出されている。両社はこうした問題の解決に向けて今回の開発合意を締結した。

両社が開発する生産技術ではまず、余剰再生エネを用いた電気分解で水素を作り出す。その後、酵素の力で水素とCO2からメタノールを合成する。BSEは同社が開発した新しい生産方式、BASFは効率的なメタノール生産を可能とする触媒をそれぞれ持ち寄る。

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