独情報通信業界連盟(Bitkom)は29日、ドイツの娯楽家電市場規模が今年は前年比2.6%増の94億4,000万ユーロとなり、拡大に転じるとの予測を発表した。全体の44%を占めるテレビが好転し、売り上げが押し上げられるとみている。(グラフ参照)
テレビの販売台数は2.4%増の703万台に拡大。平均価格も584ユーロから595ユーロへと1.9%上昇することから、売上高は4.3%増の41億8,000万ユーロへと拡大する。
デジタルカメラの販売台数は14.2%減の200万台となり、これまでに引き続き大きく落ち込む。スマートフォンのカメラ機能の高性能化が響く。ただ、デジカメの平均価格は前年の383ユーロから437ユーロへと14.1%上昇することから、売上高は2.0%減の8億8,000万ユーロと小幅な低下にとどまる。
スマホの売上高は4.4%増の97億7,000万ユーロに拡大する。販売台数は0.6%減の2,407万台に落ち込むものの、単価の高いファブレット(画面5.5インチ以上の大型機種)の販売台数が8.2%増加することから、売上増となる。スマホ販売台数に占めるファブレットの割合は21%に上る。
スマートウオッチは販売台数が27.2%増の126万台、売上高が44.4%増の3億2,488万ユーロとともに大きく拡大。フィットネストラッカーもそれぞれ13.5%増の155万台、19.2%増の1億4,274万ユーロと好調が見込まれる。
VRゴーグルに関しては認知度が昨年の59%から85%へと大きく上昇した。すでに保有している消費者は6%にとどまるものの、「試用したことがある」人が13%、「使用することが考えられる」が同26%に上ることから、今後の需要拡大が予想される。