ドイツ連邦統計局が20日発表した8月の生産者物価指数は前年同月比の上昇率が2.6%となり、前月の同2.3%を0.3ポイント上回った。上げ幅の拡大は4カ月ぶり。同物価の31%を占める中間財が3.3%増となり、全体を強く押し上げた格好だ。
中間財では金属が8.6%上昇。圧延鋼では上げ幅が12.5%に上った。非鉄金属は同7.4%で、ゴムタイヤ(5.0%)、化学原料(3.9%)も上昇率が大きかった。下落幅が大きかったのは貴金属で、前年同月を13.8%下回った。
エネルギーは2.7%上昇した。電力が5.8%、石油製品が5.1%高くなったのに対し、天然ガスは6.4%下落した。エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅は2.6%だった。
非耐久消費財は3.6%上昇した。食料品の上げ幅は5.3%で、バターは82.4%、牛乳は29.5%に達した。家禽を除く食肉(同5.4%)、コーヒー(4.9%)も上昇率が大きい。
耐久消費財と投資財はともに1.0%上昇した。
8月の生産者物価指数は前月比では0.2%増となり、2カ月連続で上昇した。エネルギーで0.4%、中間財と非耐久消費財で各0.2%上昇。耐久消費財と投資財では変動がなかった。エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅が0.1%だった。