コメルツ銀行(金融)―独政府が保有株売却か、仏伊2行が有力候補―

ドイツ政府がコメルツ銀行(フランクフルト)の保有株を売却するとの観測が浮上している。各種メディアが報じたもので、伊ウニクレディトと仏BNPパリバが有力な売却先候補と目されている。関係各社はコメントを控えている。

政府は金融危機とドレスナー銀行の買収で財務基盤が弱体化したコメ銀に対し2008年から09年にかけて総額182億ユーロの資本注入を実施。11年の株主割当増資にも応じた。出資比率は当初の25%プラス1株から低下しているものの、現在も15.6%を保有している。

経済誌『ヴィルトシャフツボッヘ』によると、政府は保有株をBNPパリバに売却することを好ましいとみている。欧州連合(EU)の基軸国である独仏の大手銀行が資本面で連携すれば、EU銀行同盟の深化に向けた“シグナル”になると考えているためだ。

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