高級車大手の独アウディは2日、旗艦モデル「A8」のディーゼル車を対象にリコール(無料の回収・修理)を実施すると発表した。窒素酸化物(NOx)の排出量が基準を大幅に上回ることが内部調査で判明したためで、ソフトウエアをアップデートする。監督当局の連邦陸運局(KBA)にはすでに通報した。
4.2リットルTDI V8エンジンを搭載したA8(タイプD4)の「ユーロ6(欧州排ガス基準)」対応車でリコールを実施する。対象となるのは2013年9月から17年8月までに生産したモデルで、欧州で販売した計4,997台が該当する。そのうち3,660台をドイツが占める。同モデルは9月以降、生産していない。
アウディは来年3月末までにアップデート用ソフトを作成。KBAの認可を得てリコールを開始する。アップデートにより燃費と走行性能が悪化することはないと強調している。
アウディは昨年末以降、ディーゼル車の全モデルを対象に排ガス性能の再検査を行っている。