化学大手の独メルク(ダルムシュタット)は11月30日、オランダ南部のフェルドホーフェンに液晶窓モジュール工場を開設した。同社は液晶をディスプレー以外の分野に投入することを目指しており、その第一弾として液晶窓の生産にこぎ着けた。自動車や建築分野で需要を見込んでおり、ガラス・窓メーカーに売り込んでいく考えだ。
約1,500万ユーロを投じて新工場を建設した。来年初頭から出荷を開始する予定で、すでに注文を受け付けている。
液晶窓は窓の色を状況に応じて速やかに透明にしたり黒くできるのが特徴で、建造物の照明・室温管理を最適化し、エネルギー効率を高めることができる。メルクは同分野の技術を強化するために、液晶窓の開発を手がける蘭ピーア+(Peer+)と2011年に提携。12年には子会社化した。また、昨年には実用化を加速するために独自の事業分野を立ち上げた。