エボニック―メタクリル樹脂事業売却も―

特殊化学大手の独エボニック(エッセン)は6日の決算発表で、メタクリル樹脂事業の戦略的なオプションを検討すると発表した。事業整理の一環で、合弁会社化や全面売却を視野に入れている。

メタクリル樹脂は透明度にすぐれた割れにくい樹脂で、有機ガラスや被覆材料、接着剤、電気絶縁材に使用される。同社の当該事業は自動車や塗料業界からの引き合いが堅調で、昨年は売上高が約15億ユーロに上った。利益を計上しており、同社は今後の取り扱いを急がずに検討していく。

2017年12月期の営業利益(EBITDA、調整済み)は前期比9%増の23億6,000万ユーロに拡大した。飼料添加物や化粧品原料を手がけるニュートリション&ケア部門は振るわなかったものの、その他の部門が好調で、全体が押し上げられた。売上高は13%増えて144億1,900万ユーロとなった。

純利益は15%減の7億1,7000万ユーロへと落ち込んだ。買収費用で水準が押し下げられた格好。

18年12月期は増収増益を予想しており、EBITDA(調整済み)については24億~26億ユーロに達するとの見通しを示した。

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