生産者物価の上げ幅、14カ月来の低水準に

ドイツ連邦統計局が20日発表した2月の生産者物価指数は前年同月比の上昇率が1.8%となり、14カ月来(2016年12月以来)の小幅な伸びにとどまった。上げ幅の縮小は5カ月連続。すべての分野で上昇率が前月を下回った。

エネルギー価格の上げ幅は1.8%で、前月の同2.2%を0.3ポイント下回った。石油製品が0.2%、天然ガスが0.1%下落したことが影響。電力は4.3%上昇したものの、前月(+4.9%)に比べると伸び率が小さかった。エネルギーを除いた生産者物価の上げ幅は1.9%だった。

中間財は2.8%増となり、上げ幅は前月の3.1%から低下したものの、最大の物価押し上げ要因となった。上昇率が特に大きかったのは金属で4.6%を記録。圧延鋼は7.4%、鉄筋は19.9%高くなった。化学原料も前年同月を3.0%上回った。

非耐久消費財の上昇率は1.4%だった。食料品は1.6%で、果物・野菜は9.0%、バターは5.2%高くなった。砂糖は21.0%減とこれまでに引き続き大きく落ち込んだ。欧州連合(EU)の砂糖生産割当制度が昨年9月末で廃止されたことが背景にある。

耐久消費財は1.4%、投資財は1.1%の上昇だった。

2月の生産者物価指数は前月比では0.1%減となり、9カ月ぶりに落ち込んだ。エネルギーが0.6%下落したことが響いた格好で、エネルギーを除いたベースでは0.1%上昇した。

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