ドイツ連邦統計局は14日、2月の消費者物価統計の詳細を発表した。それによると、インフレ率(ドイツ基準)は前年同月比が1.4%、前月比が0.5%で速報値と変わりがなかった。エネルギーは前年同月比0.1%増と伸び率が小さく、エネルギーを除いたインフレ率は1.5%だった。
エネルギーではガスが1.4%、自動車燃料が0.6%、暖房用灯油が0.2%の幅で前年同月を下回り、足を強く引っ張った。電力は1.5%高くなった。
食料品は1.1%増となり、上げ幅は前月の同3.1%から大幅に縮小した。野菜の下げ幅が5.7%から17.1%へと大幅に膨らんだことなどが背景にある。比較対象の2017年2月は南欧の作柄不良で野菜価格が高騰していた。食用油脂の上昇率は前月の15.2%から8.9%、果物も8.3%から6.7%に狭まった。
エネルギー、食料品以外の物品では新聞・雑誌(+4.7%)、たばこ(+4.5%)で上げ幅が大きかった。情報機器は3.0%、娯楽家電は2.4%下落した。
サービスは1.6%上昇した。上昇率が大きかったのは自動車整備・修理(3.1%)。電気通信は0.8%落ち込んだ。
前月比のインフレ率を強く押し上げたのはパック旅行で、上げ幅は10.3%に上った。比較対象の1月はクリスマスの反動で22.2%落ち込んでおり、その反動が出た格好。このほか切り花(+4.9%)、衣料品(+3.4%)、ビール(+1.8%)で上昇率が大きかった。
エネルギーは0.5%下落した。最大の押し下げ要因は暖房用灯油で、5.0%下がった。
食料品も0.5%低下した。下落幅はバターで9.7%、野菜で1.4%、魚・海産加工品で1.2%に上った。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が1.2%、前月比が0.5%で、こちらも速報値と変わりがなかった。(下の表を参照)