電機大手の独シーメンスは14日、ブラジル輸出投資振興局(APEX)と覚書を交わしたと発表した。製造業のデジタル化に対応できる基盤を同国に作り出して国外から投資資金を呼び込み、経済発展と雇用の拡大につなげる考えだ。ジョー・ケーザー社長は「第4次産業革命、すなわちインダストリー4.0はグローバル経済に根本的な転換をもたらす。ブラジル人は自らの創造性と技術革新への取り組みにより、このチャンスから多くの利益を得ることができる」と明言した。
シーメンスは今後5年間でブラジルに従来の3倍の最大10億ユーロを投資する。投資の重点は電化、自動化、デジタル化で、エネルギー、交通、医療分野のインフラを強化。また大学へのソフトライセンス付与や技術協力、特殊教育を通して第4次産業革命のベースを作り上げ、国外から500億ユーロ以上の投資を呼び込んでいく。この効果で120万人の新規雇用を創出できるとみている。