DBRS―独に子会社設立―

カナダの格付け企業DBRSは20日、独金融都市フランクフルトに子会社を設立したと発表した。大陸欧州で同社のサービスを求める証券発行者や投資家が増えていることに対応することが狙い。ロンドンに続く欧州2カ所目の拠点となる。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)が独進出の理由ではないと強調している。

BDRSは世界4位の格付け会社。欧州中央銀行(ECB)は債券購入の決定に際し、3大大手の米ムーディーズ、スタンダード・アンド・プアーズ、フィッチとともに、同社の格付けを参考にしている。

BDRSは声明で、大陸欧州に進出することはEU離脱の是非を問う2016年6月の英国民投票実施前の時点で決定していたとして、ブレグジットが独子会社設立につながったわけではないと説明した。大陸欧州で証券発行者が同社の格付けを求め、投資家も同社からの情報取得を望んでいることが今回の決定の理由だとしている。

フランクフルトに白羽の矢を立てたのは人材が豊富なうえ、欧州の既存・新規顧客へのアクセスも良いためだ。欧州事業を統括するデートレフ・ショルツ氏は「フランクフルトは欧州の中心にあり、インフラも良好だ。欧州の他の都市へのアクセスも極めて良い」と語った。

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