フォルクスワーゲン―周辺事業の分離を視野に―

自動車大手フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)グループのヘルベルト・ディース新社長は3日の株主総会で、「ドゥカティ、レンク、MANディーゼル・アンド・ターボのような非中核事業の将来について明確な見通しをつける」と述べた。これらの周辺事業をグループ内にとどめる可能性もあるものの、分離の可能性を排除しておらず、将来的に売却や新規株式公開(IPO)を実施する可能性が出てきた。現時点で具体的な計画はないとしている。

同社長は電動車の中核部品である電池にも言及。電池セル工場を欧州に建設することをこれまで以上に集中的に議論することを政財界に要求した。VWは電池分野の調達に2025年までに500億ユーロを投じる計画であることから、自動車の主要生産地である欧州に電池セルの工場があるかないかは調達コストを大きく左右する要因となる。

上部へスクロール