オーストリア電力大手EVN傘下で上下水道プラントを手がける独WTEグループ(エッセン)は7日、プラハの浄水場工事が順調に進み、9月19日に引き渡しとなる見通しを明らかにした。欧州における浄水設備近代化の需要が高まっていることから、プラハでの実績をトルコ、コペンハーゲン、ルーマニア、ブルガリアなどでの新規受注につなげたい考えだ。
プラハのプロジェクトは地場系建設会社SMP、独建設大手ホッホティーフ、仏デグレモン(スエズ・グループ)と共同で2011年に受注した。モルダウ川の中州、ツィーサルシスキー島にある既存の浄水所内に新たな浄水所を整備するもので、処理能力は120万人口当量(PE:排水の量が標準家庭下水の何人分に相当するかを示す値)。総受注額2億5,000万ユーロのうち、WTEは約3,500万ユーロを受け取る。
トルコの最大都市イスタンブールでも中州に浄水所を建設する計画があり、WTEでは、プラハの実績が受注に有利になると期待している。また、下水処理設備が老朽化するブカレストとソフィアも視野に入れている。